~神と教会に仕える執事~
2011年11月20日
聖書:使徒の働き 6章1〜10節
説教:滝田新二牧師
1.そのころ、弟子たちがふえるにつれて、ギリシヤ語を使うユダヤ人たちが、ヘブル語を使うユダヤ人たちに対して苦情を申し立てた。彼らのうちのやもめたちが、毎日の配給でなおざりにされていたからである。
2.そこで、十二使徒は弟子たち全員を呼び集めてこう言った。「私たちが神のことばをあと回しにして、食卓のことに仕えるのはよくありません。
3.そこで、兄弟たち。あなたがたの中から、御霊と知恵とに満ちた、評判の良い人たち七人を選びなさい。私たちはその人たちをこの仕事に当たらせることにします。
4.そして、私たちは、もっぱら祈りとみことばの奉仕に励むことにします。」
5.この提案は全員の承認するところとなり、彼らは、信仰と聖霊とに満ちた人ステパノ、およびピロポ、プロコロ、ニカルノ、テモン、パルメナ、アンテオケの改宗者ニコラオを選び、
6.この人たちを使徒たちの前に立たせた。そこで使徒たちは祈って、手を彼らの上に置いた。
7.こうして神のことばは、ますます広まって行き、エルサレムで、弟子の数が非常にふえて行った。そして、多くの祭司たちが次々に信仰にはいった。
8.さて、ステパノは恵みと力とに満ち、人々の間で、すばらしい不思議なわざとしるしを行っていた。
9.ところが、いわゆるリベルテンの会堂に属する人々で、クレネ人、アレキサンドリヤ人、キリキヤやアジヤから来た人々などが立ち上がって、ステパノと議論した。
10.しかし、彼が知恵と御霊によって語っていたので、それに対抗することができなかった。
序.混迷する現代に求められているのは何か?それはリーダーである。リーダーとは何か?地位や肩書や能力ある人のこと?いや違う。真のリーダーと「影響力ある人」である。その存在が、周りに良い影響を与える人である。今日は執事選出の総会である。執事とはリーダーであり、仕える人である。初代教会からその模範を学ぼう。
1.執事選出の背景 (6:1)
①教会の急成長:「弟子たちがふえるにつれて」使徒4:4では男だけで5千人を越えていた。
②教会の多様性:「ギリシヤ語を使う人やへブル語を使う人・やもめなど、多様な人々が混在していた。
③使徒たちが超多忙:「やもめたちが毎日の配給でなおざりにされていた。」(牧会に困難が生じていた)
2.使徒たちの提案と執事選出の目的(6:2~6)
この苦情処理のために使徒が提案した解決策は、「食卓のことに仕える」仕事に当たらせる7人の執事を選ぶことであった。ここで、食卓に「仕える」がギリシャ語で「デイアコニア」で、ここから「執事」は「デアコノス」(仕える人・奉仕者)と言われるようになった。
役員というのは宗教法人法の法律用語で、聖書的な言葉ではない。執事が聖書的な言葉である。つまり、「使徒職」以外に、新しい「執事」という職務を認め、組織化を進めようとした。こうして教会の組織が整えられ、奉仕の分業が進められたのは、キリストの体としての教会の一体性と健全な成長を保つためである。何よりも使徒たちが(今日では牧師)本来の職務である「祈りと御言葉への奉仕に専念する」目的のために執事が選出された。執事は会社や労働組合の役員のように、社長や会長をチェックするのが仕事ではなく、牧師と共に重荷を負い、牧師を支え、共に神と教会(人々)に仕えるのが執事の務めである。
3.執事の資格(6:3)
①「御霊に満ちた人」とは、「評判の良い」クリスチャンのことで、信仰生活を忠実・誠実に歩む人である。
②「知恵に満ちた人」とは、御霊の実としての「神の知恵」を与えられた人である。
③「評判の良い人」とは、教会の内と外でも「証しされている人」のことである。
この提案に基づいて行なわれた選挙と任職が、5〜6節に記されている。使徒たちは「兄弟たち。あなたがたの中から、7人を選びなさい」と依頼し(3節)「全員」が7人を「選び、この人たちを使徒たちの前に立たせ」按手して祈って任命した。こうして執事の選挙と任職が行われた。私たちもこの模範に従う。
◎例話:初代教会7人の執事の一人「ステパノ」
彼はリーダーとして、8節「ステパノは恵みと力とに満ち、人々の間で、すばらしい不思議なわざとしるしを行なっていた。」初代教会には、伝道と力ある業は、牧師まかせといった考えはなかった。牧師も信徒も共にキリストの体である教会のために仕えた。
◎例話:片岡健吉(1844-1903)
彼は、坂本竜馬と同じ土佐藩出身で、板垣退助と共に自由民権運動で投獄された。獄中で、イエス様と出会い救われる。最初の衆議院選挙以来、議長として14年間国家に仕えた。また国会の議長の傍ら日本基督教団・高知教会の会員として礼拝の下足番として奉仕した。彼は、生涯、神と教会と国家に仕えた。
結論:神と教会に仕えることは祝福 ~真のリーダーとは仕える人~
(マルコ10:43~44)
「あなたがたの間で偉くなりたいと思う者は、みなに仕える者になりなさい。あなたがたの間で人の先に立ちたいと思う者は、みなのしもべになりなさい。」
◎例話:マギー・ゴブラン女史は、エジプト・カイロのマザーテレサと呼ばれる。
スラムの貧しい人々に仕えるように主に召された。彼女は、エジプト カイロの医者の家庭の末娘として生まれ、裕福な暮らしをしていました。海外旅行をし、宝石を身に付け、ブランド物の洋服を買うのが大好きでした。祖母の信仰によって、聖書を毎日読むようにはなっていました。祖母は、貧困者を熱心に助ける人でした。その祖母が天に召され、心に開いた穴を埋めるべく、25年前、カイロの医大の教授をしている時に、クリスマスプレゼントをしようと、カイロの貧しい人々を訪れました。そこで目にしたのは、想像を絶する困難でした。ある家庭を訪問した時、帰って来た少女が、擦り切れた靴を履いているのに出会い、新しい靴を探して渡そうとしました。すると、少女は、「もっと大きいサイズの物に変えてください。」と言います。「なぜ?」と聞くと、「お母さんは靴を履いていないから。」その時から、マギーの心に神様が語り始めたのです。“この様な人々を助けるように。”自分には出来ない、相応しくないと拒否していました。しかし、全てを捨てて、神の召しに従った時、多くの事を学びました。「優美さは、内面から人を愛する事によって生み出される。」「自分が痛むほどに与える事によって、本当の豊かさを経験する。」マギーは語ります。「生まれる家庭は自分で選べないけれど、自分の人生を、罪人として歩むか、聖人として歩むかは選べる。」「凡人として一生を終えるか、ヒーローになるかを選べる。」「何も無い中で、神様が全てとなりました。」
ママ・マギー・ゴブランの働きは、現在。1400人の職員。27000の家族をお世話。80の教育センターには、600人以上の子供達が、教育、医療、食事の提供を受けています。多くの貧しい家庭の人々が、食料、医療、家屋修繕、教育、職業訓練を受けています。ノーベル平和賞にも三度ノミネートされました。
『私は、私を強くしてくださる方によって、どんなことでもできるのです。』(ピリピ人への手紙 4章13節)
私たちは誰一人として主の御前に、完全に、執事に相応しい条件を持った人はいない。不完全な者をも、神の国の為に用いてくださるのが、主の恵みであり、神の計画である。主はあなたに成長と祝福の機会を与えられる。あなたも、主イエス様のように、仕える者、影響力のあるしもべとなり、家庭や学校、職場で、神と人にお仕えしよう!
主よ感謝します。